タグ:ヒューマン ( 48 ) タグの人気記事

来る<2018>

d0088211_22363998.jpg

ジャニーズの中でいちばん好きな岡田君ですが、いかんせん最近彼が出演する映画はあまり好きじゃなくてですね。
「追憶」とか「関ヶ原」とか観てませんけども、まだ30代だというのになんという大御所感でしょうか。ワタシ的には、もっと冒険してもらいたい今日この頃なのであります。
そんな中、「告白」や「嫌われ松子の一生」、「パコと魔法の絵本」などで独特な世界を作り出している中島哲也監督のホラー映画に出演するというので、これは久々にワタシ好みの作品に出てくれるではないか!と楽しみにしていました。

原作は日本ホラー小説大賞を受賞した「ぼぎわんが、来る」という作品で、その後霊媒師比嘉姉妹のシリーズものとして何作か出ているようです。比嘉姉妹を演じるのは松たか子と小松菜奈なのですが、これがなかなか魅力的なキャラクターで、すごく良かったです。シリーズものになるのも、わかるわかる。
中島哲也監督は若手女優をしごくことで有名ですが、小松菜奈も本格映画デビューだった「渇き」で監督に怒られまくって、今回で成長した姿をみせたってとこでしょうか。ビジュアルのせいもあるけど、全然彼女だと思えないくらいの熱演でした。松さんは珍しい役どころだったけど、はまっててかっこ良かった。

ストーリーは田原夫妻(妻夫木聡、黒木華)のもとに「何か」がやって来るというシンプルな心霊モノなのですが、夫妻をとりまく家族や友人や仕事仲間との人間関係もからんできて、いったい何がやってくるのか、なぜそれはやってくるのか、ハラハラと目が離せない展開でした。
身の回りで恐ろしいことが次々起こる田原夫妻はなんとかその原因を知ろうとするけど、比嘉姉が原因よりもこれからどう対処するかが大切と話していたのが印象的でした。
普通、原因になることが何かあって、それを解決したら終わったりしますやんかーと観てるこっちも思ってたけど、いやー、そう簡単な原因じゃなかったのですよね。
こわかったしグロテスクなシーンも多かったですが、中島監督のカラッとした演出もあってあまりダメージを受けずに終われました。

あ、岡田君のことを忘れていましたが、彼は妻夫木君の友人から紹介されたオカルトライターという役でした。前半はあまり出てこないし、ずっと傍観者というスタンスだったので(最後の最後で変わってくるけど)ほんまに主演ですかこれ?と観終わった今でも思っています。主演は、自業自得とはいえ色々可哀想な妻夫木君でよかったんじゃないですかね。
でもまあやさぐれた岡田君は恰好良かったですし、他の俳優陣もみんな良くて群像劇といった感じ。
柴田理恵のちゃんとしたお芝居をみるのは初めてに近かったですが、強烈で忘れられないっす。

[PR]

by hobomovie | 2018-12-12 22:39 | 日本映画 | Comments(0)

バーバラと心の巨人<2017>

d0088211_22323021.jpg

劇場でチラシを見て以来「これは好き系や!」と公開を楽しみにしていました。
そうなるとなるべく情報を入れないようにするのがワタシ流ですので、観終わってから邦題がややネタバレ問題、本国のポスターが違いすぎる問題などに衝撃を受けております。


d0088211_22330251.jpg

じっさいビジュアルイメージは、日本版の方がいいと思う。観終わってみると。

アメリカの田舎町、海辺の家で姉・兄と暮らす少女バーバラ。いつもウサギの耳が付いたカチューシャを身に着け、様々な道具を積んだ自転車で森や海辺にでかけている。
彼女には巨人と戦うという使命があって、日夜罠をしかけたり、エサをまいたりと準備に余念が無い。
あまりの変わり者っぷりに学校ではいじめられ、スクールカウンセラーには要注意生徒としてマークされている。
イギリスからの転校生ソフィアはバーバラに興味を持って見守っているうち、いつしか唯一の友人に。

ストーリーが進むうち、巨人は本当に存在するのか、バーバラにしか見えないのか?なにしろタイトルが「心の」だしなぁと思いつつ、少し前に観た「怪物はささやく」にそっくりやんけーという思いがむくむくとわいてきました。

だとしたら現実があまりに厳しく、自分を守るために自分だけの世界を作り上げているのか…虐待とか殺人とか、つらい系はマジ勘弁だぜと思っていましたが、結局そのへんも「怪物はささやく」とほぼ同じでびっくり。
原題「I KILL GIANTS」が、まさかそういう風につながるとは…!という展開もあるにはありましたが、ワタシ的にはちょっと残念なストーリー展開でした。「怪物」がなかったら、もっと新鮮な思いで観られたかしら。

すべてを終えたバーバラがおもっきり普通のコになったようなのはどうなの?それで良かったの?とも思いますが、彼女が幸せに生きられるならそれもいいか。

巨人と戦う映像のスケールはすごかったし、バーバラとソフィアを演じたふたりがすごく魅力的で良かった。もともとはグラフィックノベルのようなので、チェックしてみたいと思います。

[PR]

by hobomovie | 2018-10-20 22:40 | 外国映画 | Comments(0)

ダンケルク<2017>


d0088211_23254851.jpg

「インセプション」や「ダークナイト」シリーズなど、毎回印象的な映像世界をみせてくれるクリストファー・ノーランが第二次世界大戦ものを撮るってことで楽しみにしていました。
そういうSFもののイメージが強い監督ですが、実話ベースの作品やいかに。

舞台は1940年。
フランスのダンケルク港に追い詰められ、周りをドイツ軍に取り囲まれた連合軍。浜辺には40万人もの兵士が残されているが、戦車による総攻撃は行われず、空からの攻撃によって多くの死者が出ている。
海からの救出を試みてはいるが、海底が浅いため大型船の乗り入れが困難で、桟橋には乗船を待つ兵士の長い列ができているがそこも攻撃を受けてしまった。なんとか商船に乗り込んでも、潜水艦からの攻撃を受けて沈没。こんな状況に追い込まれてしまった若い兵士たちを描いている場面その1。

ダンケルクに残されている兵士を救うため、イギリス本土では一般市民の持つヨットや漁船など、ありとあらゆる船が徴用され、一斉にダンケルクを目指していた。命の危険を覚悟しつつ小型船で救出に向かう父と息子を描いている場面その2。

ダンケルクからの撤退作戦を援護するため、戦闘機でドイツ軍と戦うイギリス兵を描いている場面その3。

この3つの場面が同時進行していく中で、どの場面でもドイツ軍はほとんど出てきません。それぞれ自分の周りで起こる事しかわからないので、敵の姿もとらえられないし、戦況がどうなっているのかも全くわからない。
登場人物全員、いま自分ができる最善の事をやってみるしかないという状況の連続で、よく考えたら当たり前のことなんだけど、観ている方も疲れました。
そうして3つのストーリーが最後にはひとつにまとまっていくところがすごかった。

d0088211_23264315.jpg

場面その1はまだ無名の若手俳優が中心でしたが、なんか見たことあるなーと思ったらワン・ダイレクションの人が混じってました。

d0088211_23283501.jpg

ノーラン映画の常連であるキリアン・マーフィーは場面その2に登場していて、相変わらずこういうイヤーな役をやらせたら天下一品だな、というご活躍ぶりでした。

d0088211_23273103.jpg

ワタシお気に入りのトム・ハーディは「ダークナイトライジング」同様にほとんど顔が出てこなくて残念でしたが、相変わらずのかっこよさでした。でも一番切ない役どころでしたなー。ホロリとさせるぜ。

[PR]

by hobomovie | 2017-10-20 23:34 | 外国映画 | Comments(0)

メッセージ<2017>

d0088211_21191780.jpg

さあさあ、地球のあちこちに突然宇宙船が出現しました。日本のお菓子「ばかうけ」型の、巨大で不思議な宇宙船です。
中国、ロシア、日本など各国が対応に追われますが、何の目的で現れたのか全くわかりません。
あ、ちなみに日本では北海道に現れたようですよ奥さん。

アメリカでは言語学者のルイーズ(エイミー・アダムス)と物理学者のイアン(ジェレミー・レナー)が招集され、どうやら宇宙船の中にいるエイリアンとコミュニケーションをとろうとしている様子です。
ばかうけ宇宙船の中は人間に適した環境ではなく、限られた時間の中で得た断片的な情報をなんとかつなぎ合わせるルイーズとイアン。
果たして宇宙船の真の目的とは?

ハリウッドのSF作品というと想像を超える映像をドーン!バーン!と出すイメージで、今回もまぁすごいはすごいんですけどそれほど派手さはなく、主人公ルイーズの内面を丁寧に描いた作品でした。
冒頭からルイーズがひとり娘と過ごした日々の記憶がちょいちょい挟まれてきたりして、彼女が思い悩みながら生きているようでありつつ、宇宙船の件同様すべてが断片的で、最初からずっと頭の上に「???」が浮いている状態で観続ける感じでした。
それがなんと結果的にはばかうけ宇宙船がやってきた目的にもつながったりして、なんとっそうでありましたか!と膝を打つエンディングでした。

説明的なセリフや展開がほとんど無いところもまた良かったです。
今の世界、どの国家も未確認の宇宙船はもちろん他の国も全く信用してなくて各国の対応がバラバラ、アメリカ国内でも分裂しかねないところはすごくハラハラしたし、皮肉なストーリーでもありましたな。
みごたえのある、面白い作品でした。

[PR]

by hobomovie | 2017-07-23 21:21 | 外国映画 | Comments(0)

ハドソン川の奇跡<2016>

d0088211_21225037.jpg
ハズさない男、トム・ハンクス。
最近は船長とか弁護士とか世界的アニメクリエーターとか実在の人物ばかり演じてらっしゃるようですが、今回はまたしても実在の人物。
しかも、旅客機が真冬のハドソン川に不時着した事件と言えば世界中誰でもああ、あの!となるサレンバーガー機長が今回の役どころです。
しかもしかも、監督は毎年名作を送り出しているクリント・イーストウッドときた。これは観ないわけにはいきませんな。

2009年1月15日ニューヨークのラガーディア空港を飛び立った飛行機は、マンハッタン上空で鳥の群れが衝突し両エンジンが故障してしまう。
離陸した空港やその他の空港へ向かうことは無理だと判断した機長は、ハドソン川へ不時着することを選び、乗客乗員155人のうち1人の死者も出なかった。
物語は事件の後、飛行機がマンハッタンへ墜落する幻覚を見たり、英雄視されたりしてつらい思いをしているところから始まります。

とにかくていねいに描かれている作品で、主役のサリー機長はもちろん、彼の家族や副操縦士のジェフ、事故の様子や国家運輸安全委員会による調査などなど、全てがきっちりしてました。
事故当時は日本でも大きく報じられてましたけども、まさかそのあとこんな追及を受けていたとは、全然知らなくて驚きました。結末を知らないので、最後までどうなるんだか気の抜けない展開でした。

とりあえずこの事故そのものが嘘のような本当の話しだもんで、それ以上驚きの展開も無いわけですが、これが実話のパワーですな。しみじみいい作品だったなぁと思う映画でした。

[PR]

by hobomovie | 2016-11-03 21:24 | 外国映画 | Comments(0)

海街diary<2015>

d0088211_22515413.jpg

是枝監督の新作、少女マンガの映画化というのは珍しいですね。どうやら原作が最初から好きで、映画化したかったそうですが、ばっちり是枝カラーの映画になっていました。

毎回毎回、びっくりするような新人(特に子役)を発掘してきて、それ以外の俳優陣も含めてキャスティングの妙を感じる是枝作品ですが、今回は4姉妹の末っ子を演じる広瀬すずが良かったです。
最近あちこちひっぱりだこな彼女なので、全く手つかずの感じが無いのが残念でしたが、それでも重要な役を一から作り上げていて素敵でした。あえて脚本は見ず、毎回監督から口伝えでセリフを教えてもらっていたそうで。
これが初見だったら、なになにこの子!!ってものすごく話題になっただろうなと思いますよ。

母方の祖母に育てられた全くタイプの違う3姉妹(綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆)は、大人になり鎌倉にある古い家で暮らしていた。
彼女たちが幼い頃、母と3姉妹を捨てて出て行った父の訃報が届き、腹違いの妹がいることを知る。3人は彼女をひきとって一緒に生活することにするのだが…というストーリー。

設定はおもたーいし人間関係も複雑なのですが、淡々と、さらりと物語が進んでいく感じで、劇場で観て良かったなぁと思いました。
こういう作品は、家でテレビでみたりしたら、その良さがあんまりわからないというか、日常に紛れてしまう感じがするんですよねー。
たとえば、ドキュメンタリーをみる時のような集中力を要する作品だと思います。まー、元々ドキュメンタリー出身の監督ですしね。
それでこそ、登場人物が感情を露わにするシーンで感動できるんだなぁ。

要所要所で出てくる食べ物がすごくおいしそうだなぁと思っていたら、クレジットにフードコーディネーターの飯島奈美さんの名前が。やはりですな。
d0088211_22513160.jpg

是枝監督作品の中で大好きな「奇跡」にも出ていた前田旺志郎くんがすずの同級生役で出演していて、今回もすごく良かった。もう中3くらいなんだなー。大きくなってました。これからも期待です。
[PR]

by hobomovie | 2015-07-24 22:54 | 日本映画 | Comments(0)

天才スピヴェット<2013>

いやはや、新年でございますよ。あっという間に12月が終わっていました。まるまるブログをサボってしまいました。どうもすいません…12月は仕事もそれ以外もとってもバタバタで、年末の休みになるまで映画を1本も観られないほどだったのですよ。いわんや、ブログをや。
そんなワタシでございますが、今年もよろしくお願いいたします。
d0088211_2053947.jpg

まだまだ気持ちにも時間にも余裕があった11月、この作品を観に行きました。
映画館で観る作品を選ぶ基準として、最近は「好きな俳優」よりも「好きな監督」の方が重要だと思いますよね、映画好きなら当然かもしれませんけども。
やはり作品の要素の大部分を占めるのが監督で、その世界観は当然次の作品にも引き継がれていくと思うんですよねー。
ということで、「アメリ」以降チェックしているジャン=ピエール・ジュネ監督の新作です。

3Dで観た方がいいという話しも聞きましたが、まー、2Dでもいいんじゃないですかね?ということで劇場へ。ジュネ監督作品としては珍しく、アメリカが舞台のストーリー。

モンタナの牧場で家族と暮らすスピヴェット少年10歳は、論文が専門誌に掲載されるほどの頭脳の持ち主でありながら、学校や家庭でしっくりこない生活をおくっている。双子の弟を銃の暴発事故で失った心の傷が癒えていない。
そんな中、スピヴェットの発明が受賞し、スミソニアン博物館から授賞式の連絡が入る。スピヴェットは家族に内緒で旅立ちの決意をする…

モンタナからワシントンDCまで、突然始まったロードムービー、スピヴェットの運命やいかに?と目が離せませんでした。
スピヴェットは弟の事故現場に居合わせたことからずっと自分を責めていて、家族からの愛と許しをなにより求めているのだけど、それがうまく表現できない…と言うと単なるかわいそうな少年になってしまうけども、スピヴェットも家族も個性的で才能があって、その中での居場所を作る過程の物語でしたね。
それがジュネ節で面白おかしく、おもちゃ箱のような作品になっていました。
軽く楽しめる3D作品という、新しいジャンルを作ったかも知れませぬ。
「アメリ」からフランス的要素とラブストーリーを抜いてもオッケー、という人なら、きっと好き。
d0088211_20534185.jpg

[PR]

by hobomovie | 2015-01-04 20:55 | 外国映画 | Comments(2)

ノア 約束の舟<2014>

d0088211_10403869.jpg

「ノアの方舟」の物語といえば世界を滅ぼした洪水と、神の言葉を信じて方舟を作ったノアとその家族、方舟に集められた動物だけが生き残るというストーリーで、それが今のCG技術とラッセル・クロウ主演でどんな風に描かれているか楽しみにしていました。

旧約聖書ものの映画って、最近はあまり観ませんねぇ。子どものころ「十戒」をテレビでみて、結構面白かった記憶があるのですが。広く知られすぎてる物語だけに、今さら映画化するのが難しいんでしょうか。

そして今回の「ノア」はというと、あれこれ新しいエピソードがくっつけられていて、本筋がぼやけてしまうほどでした。
ある意味新鮮と言えないこともない。

思えばラッセル・クロウは「ベン・ハー」のような「グラディエーター」にも出てたことだし、第二のチャールトン・ヘストンとしてシンプルに聖書どおりのストーリーでも十分感動巨編が描けたんではないかと思うんです。
しかしこのノアさん、あれこれ悩むのは当然なのですが、最終的にやっと降り立った台地で収穫したブドウでワインを作り、酔っ払って自暴自棄になるあたりはどうなんでしょうね。本当に必要だった?このシーン、という感じです。

ノアさんは動植物だけで平和な地球を取り戻すのがこの洪水の意義であり、神に背いた人間は滅びるべきだと信じています。新しい世界に動物たちを導くためだけに、自分たちは選ばれたのだと言うのです。うーん、これは新しい。
最終的には人間は神にやりなおすチャンスを与えられたのだと考え直すのですが、それまでに次男が連れて逃げようとした女性を見殺しにするわ、孫を殺そうとするわ、むちゃくちゃした挙句ただの酔っ払いになるという。
しっくりこないわ~。ノアさん、しっくりこないー。

ということで、感動スペクタクル巨編になる可能性は十分あった作品でしたが、きょとーんで終わってしまったのでした。とても残念です。

ノアの周りで様々な奇跡が起こるところは唯一と言ってもいい感動ポイントでした。動物たちが方舟に集められるシーンはフルCGだと思いますが、みごたえありましたね。

あとワタシは方舟で8人助けられるということを知っていたので(「船」という字の元になっているとか)、ノアの家族は6人だけどどうなるのか…あ、次男が女性を連れて…来ない、密航者がいて7人、なるほど子どもが生まれて8人…と思ったら双子!?と、ある意味ハラハラした展開でした。結局、本筋からしたら人数なんてどうでもいい感じだったんですけどね。
[PR]

by hobomovie | 2014-07-03 10:42 | 外国映画 | Comments(0)

ヴァンパイア<2012>

d0088211_19161545.jpg

岩井俊二はドラマ「ifもしも(打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?)」の頃から好きな映像作家で、特に「Love Letter」や「四月物語」なんかのほんかわした作品が好きです。
彼が「花とアリス」以来8年ぶりの長編映画を監督して、全編英語&カナダロケ、ヴァンパイアがテーマということで、これは「リリィ・シュシュ」系のダークサイド作品だな…と覚悟を決めて劇場へ。

果たして、ミニシアター系の映画館はガラガラでございました。
実際、作品はというと超・ダーク&ヘビーな内容でしたね。

物語はのっけから自殺志望の女性から血を抜いていく男性が登場してびっくりな展開でしたが、その男性は高校教師のサイモン(ケヴィン・ゼガーズ)で、病気の母(アマンダ・プラマー)と二人で地味~に暮らしている。
言うなれば猟奇的殺人事件の犯人なわけで、母親の扱い方も病的だし、こりゃヴァンパイアというより病んでる人間が主人公なのでは…それにしても次々と女性の血液を抜いていくから気持ち悪くなってきた…とつらい状況で観ていました。

サイモンが女性の血液を飲んで吐くシーンがあったりなんかして、ますます気持ち悪くなりながらも観ていると、あらあら不思議このサイモン青年にいつの間にやら感情移入してしまい、彼のことが世間に知れてしまうのではないかとハラハラしてきました。

彼の行為は絶対許されないものだし、彼自身もちっとも魅力的ではないのだけど、社会から疎外されているマイノリティという点で応援してしまう…のかなぁ。本当に、不思議な映画でした。
彼が本当にヴァンパイアだったのかどうかも、不思議なままです。

ちなみに、日本からの交換留学生という役で蒼井優が唯一日本人キャストとして出演しています。彼女の芝居は最近のドラマとかでは若干くどいな~という印象でしたが、岩井作品では活きますね。
[PR]

by hobomovie | 2014-06-22 19:19 | 日本映画 | Comments(0)

キャプテン・フィリップス<2013>

d0088211_2117375.jpg

先月韓国でフェリーが転覆、沈没してしまうという事故がありましたが、そのニュース映像の中で衝撃的だったのは、一目散に逃げる船長の姿。
犠牲になった大勢の乗客のことを思うと怒りを覚えるとともに、この映画をみやがれ!と言ってやりたい。

トム・ハンクスの映画に大ハズレなし、という思いを新たにした、みごたえたっぷりの作品でございました。

2009年4月、オマーンからケニアへ物資を運ぶアメリカの貨物船マースク・アラバマ号は、わずか4人のソマリア人海賊に占拠されてしまう。
20人の乗組員を救うため、フィリップス船長は海賊の人質となるのだが…というストーリーはまとめると簡単なんですけども、すごい点が数々ある作品でした。

まずはこれが実話をベースとしている点がすごい。映画公開時に実物のフィリップス船長をテレビで見たりしてそのお元気な姿を確認しているものの、どうやっても助かりそうにない展開でしたよほんと。

それから、ソマリア人海賊を演じた人たちがすごい。役者ではなく、ソマリア系アメリカ人の素人対象にオーディションを行って選ばれた人たちなのです。彼らが海賊行為に身を投じる背景も描かれていて、さらにリアルになっておりました。
もうとにかくね、常にどなっていて全然話が通じない感じなんですよ。それがすごく怖かった…
フィクションでありながら、ドキュメンタリーを観ているような錯覚に陥りました。
d0088211_21174263.jpg

そして一番すごいのは、キャプテンの決断力です。人質になってしまうのは最後の手段でどうしようもなかった結果であって、そこに至るまで船長として、様々な決断をする場面があるわけです。
息つくひまもないストーリー展開なんですが、立派な船長の姿に胸が熱くなりました。船長ってすげーと、心から思いましたよ。
しかし、残念ながら船長にも色々あるんだ…と最近は思ってますけどね。

最後にもうひとつ、アメリカ海軍が本気出したらすごいってことを付け加えておきましょう。ネイビーシールズって本当に、こんな映画みたいなことやるんやな…!(まぁ、映画なんですけど)
[PR]

by hobomovie | 2014-05-11 21:17 | 外国映画 | Comments(0)