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ヴァレリアン 千の惑星の救世主<2017>

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つづき。冬の終わりから春にかけて、面白い映画が目白押しでございました。やむなく見送った作品もいくつかある中、「フィフス・エレメント」からちょうど20年、リュック・ベッソンがSF大作を撮ったってんで楽しみにしていました。

原作はフランス版マンガであるバンド・デシネの名作で、ベッソン監督がずっと映画化を願っていたそうな。「アバター」をみて、これはいけると思ったそうな。どうりで似たようなCGキャラクターが出てきましたが、まんをじしての作品やいかに。

オープニングからデビッド・ボウイの「スペース・オディティ」をバックに小さな宇宙ステーションがどんどん発展して、あらゆる惑星の種族が集まる巨大都市アルファになるまでがえがかれ、ワクワクが止まらない演出でした。あとでそのシーンに出ていたのが「ブレード・ランナー」でレプリカントを演じたルドガー・ハウアーだったことを知る。

失われた惑星・ミュールの謎とアルファの危機を2人の若者が救うというストーリーがあるものの、冒頭の演出からずっと遊び心満点つーか遊び心しかないような作品ではありましたね。
意外なご活躍のリアーナやハービー・ハンコック、イーサン・ホークなんかもチョイ役で飛び出したりして面白かったです。

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「レ」はLの発音、「リ」はRの発音と日本人には難しめなお名前・ヴァレリアンを演じるディン・デハーンは「アメイジングスパイダーマン2」以来でしたが、こういうコミカルな演技もできんじゃーん、と見なおしました。
彼がジェームス・ディーンを演じた映画があるそうなので、またチェックしとかなくちゃ。
パンフレットの解説にもあったけど、相棒のロ-レリーヌを演じたカーラ・デルヴィーニュとなかなかいいコンビで、まさに同じ作者が描いたマンガのキャラという感じ。

もっとちゃんとした、というかシリアスなSFを期待してた人が多かったのかな?批評はまぁまぁひどくて、興行成績もいまいちだった模様。
ベッソンがやりたかったことを詰め込みました、って感じでワタシは楽しめましたけども、ちょっと寄り道が多かったかねー。SFファンタジーというふれこみの方が良かったのかなぁ。

最近の映画は製作費が大きいからかオープニングでたくさんの会社のロゴが流れますが、中国の製作・配給会社ファンダメンタルフィルムズをちらほら見ます。この作品もそうだったけど、映画業界も中国資本に頼らざるを得ない今日この頃なのでしょうかね。
そんなわけでナンバー10以内に入るようなキャストにも、中国出身のクリス・ウーが入っておりました。もとEXOの人らしい。いい悪いじゃなくて、そいういう世の流れでございますよな。

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by hobomovie | 2018-04-29 23:05 | 外国映画 | Comments(0)

ワンダーストラック<2017>

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1977年ミネソタ、母親を事故で失った少年・ベン(オークス・フェグリー)は、母の部屋で父親に関する物を探していたところ、落雷で耳が聞こえなくなってしまう。
それでも「ワンダーストラック」という本と、そこにはさまれたしおりを手がかりに単身ニューヨークへむかう。

1927年ニュージャージー、厳格な父親と暮らす耳の不自由な少女・ローズ(ミリセント・シモンズ)は憧れの女優・リリアン(ジュリアン・ムーア)が出演する舞台をみるため、ひとりでニューヨークへ向かう。

異なる時代の2人の物語がどうつながっていくのか、最後まで目が離せないストーリーでした。
とはいうものの、それほど衝撃の!という展開でもなく、もっとすごいの期待してたわーなんて意見もネットにはちらほらと。

ワタシはというと、ストーリーを補ってあまりある演出にワクワクが止まらなかったのでした。
「ヒューゴの不思議な発明」と同じ人が原作なんだけど、こどもにまつわる話だからちょっと児童文学ぽいというか、もどかしいところがある作品だったから好き嫌いがあるのかなぁ。

それはともかくベンとローズを演じたふたりがさいこう。
ローズのミリセントは本当に聴覚障害があるそうで、とにかく表情がすごく良くて感動的でした。

ローズのエピソードは白黒、ベンの時代はカラーでえがかれていたのも面白かったし、耳が不自由な2人が主役なので時々音が聞こえなくなったり、耳鳴りがしたりという場面もリアルでした。

あと大事なポイントとしてはやはり、ニューヨークの自然史博物館。「ワンダーストラック」という本は博物館の展示にまつわるもので、ベンもローズもそれぞれの時代で博物館に向かうのです。
メインの展示は映画オリジナルのものだと思うけど、良かったなー。棚にギュッと様々なアイテムを詰め込んでるなんてステキすぎです。
「ナイトミュージアム」でもおなじみの博物館だけど、この作品を観たらほんとに一度行ってみたくなりましたよ。

エンドクレジットでは、ベンのお母さんがレコードで聞いていたデビット・ボウイの「スペース・オディティ」を子供たちが歌うバージョンが流れてじーんときました。
そしてこの春、この曲から始まる別の作品を観たのでして。つづく。

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by hobomovie | 2018-04-22 10:24 | 外国映画 | Comments(0)

シェイプ・オブ・ウォーター<2017>

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「パンズ・ラビリンス」で度肝を抜かれてから、はや10年以上たっておりましたか。
メキシコ出身の奇才、ギレルモ・デル・トロ監督がアカデミー賞をとった記念すべき作品。「パシフィック・リム」「ダークフェアリー」「クリムゾンピーク」なんかも観ておりましたが、帰ってきたデル・トロ節!と喜ばしい作品でした。

1960年代アメリカを舞台に、政府の機密期間で清掃員として働く女性・イライザと、そこに研究対象として運び込まれた半魚人とのラブストーリー。
必ず劇場に観に行くつもりだったので予備知識はあまり仕入れないようにして、この設定だけであれこれ想像をめぐらせていたわけですが、まぁどう考えてもハッピーな方向にはいかないでございますよね。
「シザーハンズ」しかり「美女と野獣」しかり、いわゆるモンスターと人間の恋愛ものは、周りの人間たちに恐れられ、うとまれ、攻撃されるのが常ですもんね。

半魚人のプロジェクトを担当するため軍から派遣されたストリックランドが登場した時には、「パンズ~」におけるビダル大尉を思い出して絶望的になったものでした。

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(ビダル大尉!マジかんべん!)

盲目的に攻撃的なキャラクターを描かせたら、天下一品ですよねー。すでに痛いって言ってるものを、さらにガンガン痛くするのも得意ですよねー。目をそむけてしまうようなシーンも多々ありましたですよ。

アカデミー賞を受賞したくらいだから、なんとなく高尚な感じっていうかアートな感じっていうか、一般ウケするような作品になってるのかなーなんて思ってましたが、監督の好きな世界を追及していて実にあっぱれでございました。
これなら「パンズ~」でとっても良かったんじゃないかと思いますが、古き良きアメリカが舞台なのと、ラブストーリーだったのが今回の勝因でしょうか。とにかくめでたし。

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by hobomovie | 2018-04-01 22:21 | 外国映画 | Comments(0)