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テネット<2020>



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ハリウッドの大作がのきなみ公開延期や中止になって、ネット配信のみなんてのも当たり前になってきた今日この頃。
もちろん規模は小さいけどいい作品てのもたくさんあって、そういう作品を劇場でじっくり観るのもいいんですけども。
それでもやっぱりドーン!バーン!!みたいな映画を大音量で観たいときもあるじゃないですか。

劇場公開については消極的な意見ももちろんあったようなのですが、クリストファー・ノーランはこの作品は劇場で観てナンボという固い信念があり、絶対劇場公開じゃないとヤダ!ネット配信なんてもってのほか!とダダをこねて(はないと思うけど)くれたおかげで、大迫力の映像世界をまた体験できました。
ノーラン監督ありがとう、楽しみに待っていた甲斐がありました。あなたにはずっとついていきます!

公開前に地上波で「メメント」をやってたので久しぶりにみて、あたまフル回転で観る準備は万端ですわ。

さてさて、今回はまたノーラン監督お得意の、時間がテーマの作品でございまして。
時間を逆行させる装置を悪用して世界を滅ぼそうとする企みと、それに立ち向かう人たちとの戦いの物語であります。
難しくてついて行けないとか、何回も観ないとわからんとか、いろいろな意見もあるみたいだけど、あんまり深く考えすぎずにストーリーに乗っかっていく感じは「インセプション」なんかでも体験済みだったので、なんとかついて行けました。
しかし、見せ場の飛行機大爆発シーンあたりでは、「あれ、なんでこんなおおごとになってるんだったっけな…」とか考えだしたら止まらなくなって、危うく置いて行かれるところでした。イカンいかん。

そもそも、主人公が「名もなき男」で、最後まで名前が出てこないんですよ~すごくないですか~。
そんな「名もなき男」は世界の滅亡を止めるために戦う側の人間なのだけど、それもいきがかり上というか、もともと何らかのエージェントっぽいけどそれもよくわからないし、まぁ終始よくわかんないんですわ。
パンフレットではしっかりした考察が読めるのでおすすめです。
でもそれが正解ってわけでもなくて、色んな考え方ができちゃうのがまたすごいところ。

実現できる映像は極力実際に撮影してなるべくCGに頼らないノーラン監督、ヒット作続きで予算が潤沢にあるからそのうち惑星まで作るんちゃうかなんて言われてますが、今回も例の飛行機大爆発を筆頭に、ものすごい映像の連続でした。
何度も言うように時間が逆行するてのがキモなんだけど、スタッフ全員がちゃんとそれを理解してないと、美術にしろ衣装にしろ音楽にしろ格闘にしろ、うまくいかないよねぇ。特に戦闘シーンは感心しきりでございましたよ。

あんま関係ないのですが子供の頃から大好きなエンデの「モモ」に時間が止まるくだりがあるんだけど、それを現実的に考えたときに、止まっている時間の中で生きるということに新たなヒントをもらった感じです。

あと、「名もなき男」の相棒ニールを演じたロバート・パティンソンは「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」のセドリックだったと後で知ってびっくり。立派になったねぇ~。

by hobomovie | 2020-11-20 23:22 | 外国映画 | Comments(0)