去年いちばん話題だった洋画と言えばこれでしょう。
イギリスが生んだ伝説のバンド、クイーンとそのボーカリストだったフレディ・マーキュリーのデビュー当時から全盛期をえがいた作品でした。
親きょうだいや親戚の叔父さんの影響で、子どもの頃からわりと洋楽好きでした。
クイーンはマイケル・ジャクソンやマドンナやカーペンターズやビートルズなんかと同じように親しんできたわけですが、特に何がきっかけだったかなぁ。
衝撃を受けたのは「メトロポリス」という1926年のドイツ映画にフレディの曲などをあてて1984年に再度公開されたという映画と、その映像を使った「レディオ・ガガ」のPVでした。
フレディが亡くなった頃はたしか中学生くらいだったので、エイズでこんなに有名な人が亡くなったことに衝撃を受け、ゲイの人はエイズになるんだ…という偏った印象を持ってしまったものでした。
ヒースロー空港で働いていた音楽好きの青年・フレディがメンバーたちと出会いクイーンを結成、数々の名曲を生み出すくだりはとにかくワクワクものでした。
ネットでもタイムマシンで連れて来たんかなどと言われていましたが、まー完コピ度ハンパないです。歌声はほとんど本人のものを使用したそうですが、まったく違和感なし。
フレディがアフリカ系の人で厳格な父親との確執があったとか、若い頃から人生をともに歩んできた女性がいたこととか、知らなかったエピソードもあって面白かったです。
メンバーとの別れがあったり、ドラッグに手を染めたり、天才の苦悩や孤独といったつらい展開では、若くして亡くなってしまうことを知っているだけに泣けてきました。
公開当初から評判になっていた、ラスト20分のライブエイドの再現ライブシーンは感動的でしたが、ちょっとCG感が強かったかなぁという印象があってそこが残念。もっと泥臭くごちゃごちゃした感じでも良かったのに。
でも、観た人からクチコミで評判が広まってどんどん観客動員が伸びていったのはこのライブシーンのおかげでしょうね。ここだけでも観る価値ありの作品でした。