人気ブログランキング |

黄色い星の子供たち<2010>

d0088211_2056569.jpg第二次世界大戦中、フランスにおけるユダヤ人迫害史の中で最悪の出来事と言われる「ヴェル・ディヴ事件」。
1942年にパリのユダヤ人が一斉検挙され、ヴェル・ディヴ(冬季競輪場)に集められ、各地の収容所へ送られたこの事件、フランスを占領していたドイツ軍が強行したものというのが通説でしたが、実は当時のヴィシー政権の協力により行われたものでした。
第二次世界大戦のフランスといえばレジスタンス活動で勇敢にヒトラーと戦ったというイメージなだけに、驚きです。
実際この事実をフランス政府が認めたのはつい最近、1995年なのです。

その事件をえがきつつ、基本的にはフィクションのこの作品ですが、数少ない事件の体験者として実在の人物が数名出てきます。
また監督のローズ・ボッシュが数々の資料を3年かけて調べあげ、それらをつなぎ合わせて作ったストーリーですから、そのすべてが真実という見方もできると思います。

自由と人権の国フランスであっても、ユダヤ人に対する差別や迫害があったという事実に考えさせられました。
戦争、不況、侵略によって、人間はその苦しみや不満をぶつける対象を求めてしまう。時がたっても繰り返されている戦争・差別・迫害に、人類は全然進歩してないよなぁと思うことしきり。

ストーリーは、この事件の犠牲者となったヴァイスマン一家を中心に、検挙→国内移送→国外移送という苦難の道を歩んだユダヤ人たちが描かれています。
d0088211_20565722.jpg
ドイツ軍は成人男女の検挙を求めていたようですが、フランス政府は残された子供の面倒をみきれないという理由で、すべてのユダヤ人が連行されました。
そんな中、別荘で家族と休暇を楽しむヒトラーの様子や、ドイツ軍と取引するフランス政府の様子が挿入され、激しい怒りを覚えました。
結局誰もかれも自分のことしか考えてないのが戦争なんですよね…
d0088211_20563439.jpg
そんな中で唯一心あたたまるのは、この検挙が2万4千人を予定していたのに、実際は1万3千人だったという事実。この作品中でも、なんとかユダヤ人を助けようとする大勢のフランス人がえがかれています。こんな時代に信念を貫くのはさぞかし大変なことだったでしょう…

ユダヤ人医師役でジャン・レノ、赤十字から派遣された看護師役でメラニー・ロランが出演していて、見ごたえ度が増しております。実在のジョー・ヴァイスマンを演じたユーゴ・ルヴェルデは映画初出演だそうですが、すごく良かった!これから期待です。d0088211_20571698.jpg

黄色い星の子供たち

by hobomovie | 2011-08-08 21:00 | 外国映画 | Comments(2)

Commented by mtonosama at 2011-08-23 06:41
初めてお邪魔いたします。

「黄色い星の子供たち」良い映画でしたね。
終盤ではしゃくりあげて泣いてしまいました。

今年はユダヤ人関係の映画が多いみたいです。


Commented by hobomovie at 2011-08-23 21:42
とのさま

コメントありがとうございます!
試写室のレビュー観て、絶対行こうと思ってたんですよ。
紹介ありがとうございました。

事実に基づいたストーリーだけあって、すごくみごたえがありました。

とにかく、めっちゃ泣きましたね…

mmm まやぞー mmm