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ダーク・フェアリー<2010>

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「パンズ・ラビリンス」で初めてその世界を体験し、度肝を抜かれたギレルモ・デル・トロ。彼が30年間あたためたスーリーの映画化と聞いちゃあ、観ないわけにはいきませんぜ。

原題「Don't be Afraid of the Dark」
今回は脚本&製作のデル・トロはメキシコ出身で、オーストラリアのバックアップでロケが行われたということで、アメリカ・オーストラリア・メキシコ合作です。
カナダのコミック作家トロイ・ニクシーが大抜擢されて初監督です。

30年間あたためたストーリーというと聞こえはいいんですけど、実際は70年代に放映された「地下室の魔物」というTVムービーのリメイク。
郊外の屋敷に移り住んだ若夫婦が、地下室の魔物に襲われるというストーリーで、独特な演出方法と救いの無いエンディングが多くの人のトラウマとなった伝説的作品らしい。

両親の離婚で父にひきとられることになった少女サリー。父が修復作業に取り組んでいる古い洋館で、父とその恋人と一緒に暮らすことになったが、環境の変化になじめずに寂しい日々をすごしていた。
サリーには「サリー、一緒に遊ぼう」「友達になろう」という不思議な声が聞こえ、彼らの言うとおり地下室にあった封印を解いてしまったところから、恐怖が始まる…というストーリー。
こういう怖い話しってあるよね~という王道中の王道のストーリーなんだけど、ぐいぐいひきこまれました。
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父親をガイ・ピアーズ、父の恋人をケイティ・ホームズが演じています。ケイティは今や「トム・クルーズの嫁」という肩書きが最も強力だと思うんですが、ちゃんと女優さんもやってたんですね。作品を観たのは初めてだけど、なかなかいい感じで、なかなか心を開かないサリーと徐々に通じ合うところは、感動的でした。

そしてそのサリー。ベイリー・マディゾンという当時11歳の女の子ですが、すごいの一言。難しい役を見事に演じきっております。とにかく表情が独特なんだよな~。
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「背筋も凍るおとぎ話」というキャッチフレーズの今回の作品、あらゆる面で「パンズ・ラビリンス」にはかなわないかな~というのが正直なとこですが、海外での興行成績は結構なヒットを飛ばしているようで。
第二のティム・バートンとの呼び声も高いトロイ・ニクシーのこれからが楽しみですね。

# by hobomovie | 2012-02-11 10:01 | 外国映画 | Comments(0)

サラの鍵<2010>

サラの鍵<2010>_d0088211_1055155.jpg第二次世界大戦中、フランスで実際にあったユダヤ人一斉検挙。まず彼らが収容されたのが屋内競輪場だったことからヴェル・ディヴ事件と言われています。
これはナチスドイツによるものではなく、フランス政府がドイツ軍と密約をとりかわし、フランス警察が実行したものだったことが、90年代になってシラク大統領に認められました。

ユダヤ人の少女サラは一斉検挙の日、とっさに弟を納戸に隠して鍵をかけます。
その後両親と一緒にヴェル・ディヴに閉じ込められ、収容所に移されてしまうサラ。
「かくれんぼだから、私が呼びに来るまでおとなしくしてるのよ」と言って隠した弟を、早く出してやりたい。なんとか弟のもとへ、というサラの願いはかなうのか?

…ここまでだと去年に観た「黄色い星の子供たち」と同じユダヤ人迫害の歴史を心に刻む作品のようですが、大きく違うのは現在エピソードと並行して物語が進んでいくところです。

パリで暮らすジャーナリストのジュリア(クリスティン・スコット・トーマス)は、雑誌でヴェル・ディヴ事件の記事を担当することになる。ちょうどその時、夫の祖父母から譲り受けたマンションをリフォームして暮らそうとしていたのだが、祖父母がその部屋を手に入れたのがユダヤ人一斉検挙のあった頃だということがわかり、夫の親戚に隠された秘密を探り始める…

サラとジュリア、ふたつの時代の物語が同時進行して、徐々に事実が明らかになっていくところが、すごくよくできていました。
サラの物語は悲しい結末をむかえてしまうけど、「弟を助けたい」という強い思いがなければ、あれほど過酷な状況を乗り越えることはできなかった。
けれども、サラの心には消せない大きな傷を残す結果にもなってしまったし…とても複雑な思いが残りました。
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ジュリアは作品を通してずっと悩み、苦しみ続けていたけど、前に進もうとするエンディングはさわやかで、救われました。
パンフレットは、鍵穴をモチーフにした作りになっています。これまた泣~け~る…

# by hobomovie | 2012-02-04 10:57 | 外国映画 | Comments(2)

ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル<2011>

ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル<2011>_d0088211_1030561.jpgタイトルには「4」と付いてませんが、大人気シリーズの4作目でございます。
以前から「ポッシブル」という表記には違和感を覚えてましたが、日本語だと思えばまぁ別にいいかと悟った今日この頃。

数々の不可能なミッションをこなしてきたIMFの天才的スパイ、イーサン・ハント(トム・クルーズ)。今回はモスクワの刑務所で受刑者となっているところから、物語が始まります。

「コバルト」というテロリストからロシアの核兵器の発射システムを奪い返すというのが今回のミッションですが、コバルトの策略によるクレムリン爆破、IMFの解体といった危機が次々とやってきて、まぁ絶対大丈夫なんだよなと心の底で思いつつも、ハラハラドキドキの作品でした。

新たなチームと一緒に背水の陣で戦うイーサンは、過去に捕獲しそこねたテロリストに命を狙われ、妻が殺されてしまったことが明らかになります。「3」は劇場で観てないので印象が薄かったんですが、そういえばイーサンの恋人がでてきたストーリーだったなぁと思い出し、少々せつない展開でした。
しかし!今までのシリーズ同様、どんでん返しが用意されているので、そこはお楽しみ。

今回はブダペスト→モスクワ→ドバイ→ムンバイを駆け巡るストーリーですが、特にドバイの世界一高いビル「ブルジュ・ハリファ」でのアクションが見どころですね。このシリーズではスタントを全部自分でやっているというトム・クルーズ、さすがだなぁと感心しました。
あとはBMWのスペシャル仕様車でのカーアクションもすごかった。
ムンバイの流れで、エンドクレジットは出演者全員で歌って踊ってくれても良かったんですけどね~ボリウッド映画っぽく。

ちなみに監督のブラッド・バードは「Mr.インクレディブル」や「レミーのおいしいレストラン」といったアニメ作品の監督で、びっくりしました。そんな経歴の人がこんな実写アクションを撮れるもんなんですなぁ。

今回の作品も、まだまだこれから続きそうなエンディングだったので、トム様50歳にはこれからも頑張っていただきましょう。

# by hobomovie | 2012-01-28 10:38 | 外国映画 | Comments(2)

舞台版「8人の女たち」みました!

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フランス郊外の大邸宅に、クリスマスを祝うため集まった家族。
唯一の男性である、一家の主人が他殺体で発見される。
誰かが外部から侵入した痕跡は無い。
一体誰が犯人なのか??
雪で外部との連絡がとれず、閉ざされた家の中でお互いを詮索する8人の女たち。
ひとりひとりの秘密が順番に明かされる…

この物語を演じていたのは
浅野温子
荻野目慶子
加賀まりこ
大地真央
戸田恵子
マイコ
牧瀬里穂
南沢奈央
の8人。

舞台は邸宅のリビングと主人の部屋の入り口が配置されていて、
周りをぐるりと観客がとりかこみ、「密室」感が強調されてました。
出番が無いときも舞台の端に置いてある椅子で控えいて、
ほぼ出ずっぱりな8人芝居でした。

面白かったし、やっぱ大地真央と戸田恵子はすげーなー
という思いを新たにしましたが、
作品としては、2002年のフランス映画版の方が好きです。
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ロバート・トマの舞台劇をフランソワ・オゾン監督が映画化した作品は、
えぇ?ここで??というタイミングで登場人物が歌い出すという、
実はミュージカルだったのでした。

しかも「いかにも」なミュージカルじゃなくて、みんな微妙にへたくそで、
そこがすごく面白かったです。

舞台版も、歌える人が揃ってるんだから、ミュージカルにしてくれても良かったのに…

一応サスペンスですので、犯人は誰か?という謎は、なかなか面白い展開をむかえます。
長女シュゾンのエピソードは、どうかな~と不満が残るんですが…
そこで主人に感情移入できなくなってしまっております。
とはいえ、よくできたストーリーでおすすめです。

# by hobomovie | 2012-01-19 22:20 | 日々のこと | Comments(0)

ニューイヤーズイブ<2011>

ニューイヤーズイブ<2011>_d0088211_11403814.jpg大晦日のニューヨークで起こる8つのエピソード、それぞれがどんな2012年を迎えるのか?というストーリーを、「プリティ・ウーマン」のロブ・マーシャルが監督し、ロバート・デ・ニーロ、ミシェル・ファイファー、ヒラリー・スワンク、ハル・ベリー、サラ・ジェシカ・パーカー、ザック・エフロン、ジョン・ボンジョヴィなどなどのスターキャストが出演というゴキゲンな作品でした。

様々なつらい出来事があった2011年、しめくくりにはこんなハッピーな映画を観るのもいいなって思います。ま、実際に観たのは1月3日なんですけどね…

有名なタイムズスクエアのカウントダウンの責任者クレアを演じるヒラリー・スワンク、トラブル続きの中彼女が演説するシーンは感動的でした。
今後、女性大統領なんていう役に適任なんじゃないでしょうかね。
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さえないOLイングリッドを演じたミシェル・ファイファーのオーラ消しっぷりには驚きましたが、最後にちゃんと本領発揮なシーンがあるので、これまた大満足。

アパートのエレベーターに閉じ込められたエピソードでコーラスガールのエリースを演じたリー・ミシェルは、人気ドラマ「Glee」に出てる女優さんみたいで、ステキな歌声でした。
以前から気になってはいるんですが、いよいよみてみようかな…「Glee」。
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ところで、タイムズスクエアのカウントダウンのシーンは実際に2010年にロケをしたみたいなんですが、「世界の果てまでイッテQ」でイモトアヤコが現地に行ってたと思うんですよね。
100万人が集まる一大イベントの裏側は、結構壮絶な世界でした。小ーっちゃくイモトも映ってるかもしれませんね。

# by hobomovie | 2012-01-07 11:42 | 外国映画 | Comments(0)