<   2010年 09月 ( 4 )   > この月の画像一覧

ミックマック<2009>

d0088211_22413492.jpg
ミックマック

2004年の「ロング・エンゲージメント」以来、お久しぶりのジャン=ピエール・ジュネ監督作品が来るというので楽しみにしてました。
彼はこの間に「ハリー・ポッターと謎のプリンス」のオファーを蹴っていたそうで、「エイリアン4」がよっぽど納得いかなくて、ハリウッドはこりごりな模様。まぁその結果、このジュネ色満載な作品ができたってとこでしょうか。

ジュネ監督を一気にメジャーにした「アメリ」は当初エミリー・ワトソンを想定して作られていて、その名も「エミリー」という作品になるかもしれなかったというのは有名な話だけど、今回もジャメル・ドゥブーズを想定して作っていたらまたも降板され、急きょダニー・ブーンのために脚本を書き直したそうで。そういう星回りになってるんですかねー。
観終わってみればジャメル・ドゥブーズでも面白かったかも…と思いますが。「アメリ」で隣の八百屋で働く片手の不自由な男性役だった人です。
d0088211_22415416.jpg

しかしフランスは短髪(もしくはハゲ)・無精ヒゲ・たまにニット帽という俳優の層が厚いっすね。ちなみにこれは、バジルがガガーン!と衝撃を受けていたら突然オーケストラが背後に現れるという、ステキなシーンでした。こういう小ネタ満載です。

幼い頃に父を亡くし、自分は職場の前で起こった銃撃事件に巻き込まれて頭に銃弾が残ったままという不運な男性バジル。入院している間に仕事も家も失いホームレスとなるが、廃品から様々な物を作り出す集団と出会い、仲間として迎え入れられる。
廃品の収集に精を出していたバジルはある日、父の命を奪った地雷と、自分の頭にある銃弾、その製造者はともにフランス国内の軍事会社であることを知る。密かに復讐を計画するバジルに、仲間たちは協力を申し出る。彼らの作戦は成功するのか…?

ストーリーだけだと、どんだけ盛り上がるサスペンスやねん!と思ってしまいますが、そこはジュネ監督。一筋縄でいかないといいますか、遊び好きといいますか。
タイトルも訳すと「いたずら」だし。
廃品を集め、みんなの技術を結集して巨悪に挑むという、いい感じのゆる~さがステキでした。
これで、反戦を訴えて…るんだよね?と確認したくなるほどのぼんやりさです。若干のブラック加減もまた良し。
ワタシの中で、こういう作品こそフランス映画!だと思います。
[PR]

by hobomovie | 2010-09-29 22:48 | 外国映画 | Comments(2)

借りぐらしのアリエッティ<2010>

d0088211_2273976.jpg観たい観たいと思いつつ月日は流れ、9月も終わろうかというところですが、やっと夏休みの宿題を終えた感じ。楽しみにしていた甲斐のあった作品でした。

アリエッティは人間の家の床下に住み、人間から様々なものを「借り」て生活する小人一族の少女。
心臓病の療養のため、その家にひと夏だけやってきた人間の少年・翔は、庭で偶然アリエッティを見かけてしまう。アリエッティと両親は、「決して人間に見つかってはならない」という借りぐらしの掟を守って家を去るべきか悩むのだが…というストーリー。

数々の冒険物語を世に送り出してきたスタジオジブリですが、この作品は翔が暮らす家とその庭だけですべてが完結してしまうという珍しいパターン。
そう言ってしまうと小さくまとまっちゃってるようですが、借り暮らしにとっては果てしなく広い世界で、ちょっとした雨風、虫や猫といった生き物も命に関わるような重大なこと。アリエッティ達の目線で描かれる映像は、人間なら気にもとめないような小さな音をすごく大きくしたりという演出で、人間界の大きさや恐ろしさを感じさせてくれ、またもや未体験の世界を見せてもらったなぁ~と思います。
d0088211_228634.jpg
子供の頃小沢真理の「ルウルウは小さなともだち」というマンガが大好きで(また読みたいのに、ただ今実家で行方不明中…)借りぐらしの世界には慣れ親しんでいるつもりでしたが、やはり映像で観るとまた違いますね。
借りぐらしは妖精のように魔法が使えるわけではなく、単に人間が小さくなっただけなので、みんなで工夫して頑張って生活してました。
ルウルウはひとりぼっちだったけど、アリエッティは家族がいるのでより力強い印象でした。

小人はアリエッティたち家族しか出てこないのかと思っていたら、全然タイプの違う少年スピラー(「未来少年コナン」に出てきたジムシーに似ているので、ワタシはジムシーと呼んでます)も出てきてびっくりでした。
声が藤原竜也なのは全然気づきませんでした。

エンディングは色々考えさせられると同時に感動的で、事前にNHKのドキュメンタリーをみていたワタシは「マロさん(監督)、すごく良かったよ…公開おめでとう…」と勝手に熱くなっていたのでした。

d0088211_2211466.jpg<おまけ>
筋金入り(というほどでもないか)のジブリファンですが、最近やっとジブリ美術館に行くことができました。今はアリエッティの展示なんかもあります。
全体的にはトトロの展示が多いかな?
一番印象的だったのは美術館でしか観られない短編映画で、ワタシが行った頃は「星をかった日」という作品を上映していました。すごく良かったです。

借りぐらしのアリエッティ
[PR]

by hobomovie | 2010-09-24 22:12 | 日本映画 | Comments(0)

クラバート~闇の魔法学校~<2008>

d0088211_21191084.jpgさてさて、予告どおり無事に原作を読み終わり、DVDをみました。
サブタイトルやDVDジャケットからすると完全にハリー・ポッターを意識した感じで、まぁそのほうが売れるかもしれないけど、ワタシ的にはもっとドイツを全面に押し出したら良かったのに…と思います。
百年戦争時代のドイツを舞台に、ラウジッツ地方の伝説にもとづいたダークな雰囲気がなかなか良かった作品でした。

ドイツが長引く戦争と疫病で苦しんでいた時代、孤児となった少年クラバートは不思議な夢に導かれ、水車場にたどりつく。
そこでは魔法使いの親方のもとで、11人の職人が働いていた。12人目の職人として迎え入れられたクラバートは、働きながら魔法を教わる弟子となるのだが…というストーリー。

原作ではクラバートが水車小屋ですごす3年間をえがいていますが、映画では少し省略されて1年間のできごととしてまとめられています。親方の正体、新月の夜だけ現れる黒いマントの客、新月の夜だけ動く石臼、職人の死といった謎がちりばめられ、最後までどうなるかわからない展開でした。

映画では、クラバートがカラスに変身するシーンや、村娘との出会いなんかが印象的な映像に仕上がってました。
d0088211_21195485.jpg

そしてそして、この映画をみるに至った最大の動機は主演のダフィット・クロスであります。

ことの始まりは「愛を読むひと」でした。観たいなぁと思いつつ劇場公開で逃してしまいレンタルでみたんですが、なんだなんだこの若手俳優は…他にはどんな作品に出てるのかな?と調べてみたらこの「クラバート」にたどりついたわけです。

「愛を読むひと」も「クラバート」も主人公の成長が大きな軸になっているんですが、ダフィット・クロスは超童顔なのも手伝って伸びしろがあるというか、作品中でものすごく変化しちゃうわけです。そこがすごくいいなと思いました。

その後も1年に1本くらいのペースでは出演しているようですが、日本には全く来てなさそう…小さいドイツ映画なんでしょうかね。
なんて思っていたら、2011年公開のスピルバーグ作品「War Horse」に出るというではないですか!これは楽しみ。その頃には名前の表記もダフィットからデイヴィッドになってるかも…
[PR]

by hobomovie | 2010-09-15 21:24 | 外国映画 | Comments(0)

悪人<2010>

d0088211_22474434.jpg先日久しぶりに試写会に行って大満足だったので、ふと新聞で見つけた試写会に応募してみました。
無事当選ハガキが来たのでいそいそと会場に向かい、上映前はいつも通り司会者が登場。
はいはい、映画の概略ね?スポンサー商品の紹介は無いの??などと軽~く流していたら、

「今日はスペシャルゲストが来ています」ですとー!!!

ざわめきだす会場。「写真撮影は禁止ですので」とまで言われちゃあ、マジでー!!となりますわな。
そして、まさかの妻夫木聡、深津絵里、李相白監督登場。
(写真はおおさか報知から拝借)
d0088211_22494224.jpgしばらくは誰もしゃべれないくらいの騒ぎになりました。
ワタシは仕事後に行ったのでいい席が無くて、仕方なく前から5列目くらいに座ったんですが、そのおかげでこんなに近くで見れるなんて…と災い(というほどでもないけど)転じて福となす、を実感いたしました。

しばしのインタビューの間、妻夫木君のハニカミ笑顔をナマで見ちゃったよ~♪ふかっちゃん細!顔ちっちゃ!!と浮かれていたら、監督は「この妻夫木聡を一旦忘れて作品を観てください」と言い残し、インタビュー終了。
観てみればこのメッセージも納得です。
今までみたことのない妻夫木聡がいました。

福岡県の山中で、保険会社OL・佳乃(満島ひかり)の死体が発見される。捜査線上に浮かぶのは、福岡の大学生・増尾(岡田将生)と長崎の土木作業員・祐一(妻夫木聡)。祐一は出会い系サイトで佐賀の販売員・光代(深津絵里)と出会い、愛し合うようになるが…
佳乃や祐一の家族も巻き込まれ、それぞれの思いが交錯する中、事件の犯人は誰なのか?祐一と光代の行く末は??というストーリー。

殺人事件の真犯人は?というサスペンス的要素が強い作品かと思っていたんですが、「愛」と「悪」というテーマの方が中心でした。ラブストーリーと言ってもいいかもしれません。
d0088211_22505810.jpg
実物を見ただけに、よけいに妻夫木くんとふかっちゃんのオーラ消しっぷりに感心しました。ふたりとも、いかにも田舎にいそうな、地味~な人達になりきっています。祐一は改造したGT-Rに乗っている車好きという設定なんですが、それもわかるー!!と田舎出身者は思うのでした。

なかなか考えさせられる結末で、妻夫木くんの表情が頭から離れない今日この頃です。
続々と映像化されている人気作家・吉田修一が原作なので、近いうちに読んでみようかなと思っています。
悪人
[PR]

by hobomovie | 2010-09-03 22:56 | 日本映画 | Comments(2)