夕凪の街 桜の国<2007>

d0088211_20425778.jpg有言実行の夏。
7月から公開しているのでワタシが行ける(つまり車が無くても行ける)範囲の映画館では徐々に上映回数が減ってきていて、あわてて観に行きました。

同名の漫画が原作の、「ヒロシマ」をテーマにした作品。
原作は手塚治虫賞を受賞したときにすぐ手に入れ、実に感動しました。漫画を読んで泣くというのも、あまりない体験ですね…

10代で被爆し父と妹を失った女性・皆実(麻生久美子)、茨城県の親戚宅へ疎開していたために家族で唯一被爆しなかった皆実の弟・旭(伊崎充則/堺正章)、旭の娘・七波(田中麗奈)を中心に、終戦の13年後から現在までが描かれます。

原作を忠実に映像化してありつつ映画ならではの演出もあって、すみからすみまでストーリーを知っているワタシも大感動でございました。もう、鼻がつまって苦しいくらい泣いてしまいました(T_T)ちなみに場内はあちこちからすすり泣きの音が聞こえ、トイレでは化粧直しで鏡の取り合いでしたよ。

原作と映画の両方を通して最も印象に残っているのは、ほとんどの人が傷を負った体で銭湯に入っているシーンの、皆実のセリフです。

ぜんたいこの街の人は不自然だ/誰もあの事を言わない/いまだにわけが わからないのだ/わかっているのは「死ねばいい」と誰かに思われたということ/思われたのに生き延びているということ

皆実は生き残ったことに後ろめたさを感じていて、それでも生きていくことでしか「自分は生きていて良かったんだ」という思いは得られないわけで、そこに至るまでのつらさを思うとなんぼでも泣けてきます。
知識としてのみ取り入れていた事が、自分の感情のところまで届いたという気がしました。そして七波のエピソード、現代にまで通じる部分を思うと、さらに深く考えさせられます。…観て良かった。うん。
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by hobomovie | 2007-08-20 20:47 | 日本映画 | Comments(2)

Commented by mikorin at 2007-08-29 22:36 x
この本は書店でみかけました。
最近、日本の映画を見ていないので、まやぞ~さんの
おすすめはとってもありがたいです。
手塚治虫さんは大好きな漫画家で、最近となりの市の図書館に
たくさん置いてあるのを発見して懐かしい”ブラックジャック”を読んできました。手塚治虫賞を受賞した人の原作なんですね。

漫画で泣くことって本当にないですね。
とっても読んでみたくなりました。

Commented by hobomovie at 2007-09-01 20:21
是非読んでみてください。短いからさらっと読んでしまうんだけど、あとからじっくり考えさせられます。
映画も、麻生久美子・田中麗奈の二人がすごく良くて、心に響きましたよ。
mmm まやぞー mmm